長崎力丸(4年/FW/札幌東高校)
今日ここで何書けばいいのか、正直ずっと悩みました。
自分のサッカー部での時間を振り返ってみて、これ一体何だったんだろうって。普通の引退ブログみたいに「3年間頑張りました」とか言えないんですよね。途中から入って、留年して、休部して。正直めちゃくちゃだったと思います。
でも今ここにきて思うことがあるので、それを今日は書こうと思います。
自分は2年の10月、かなり遅れてこの部に入りました。
正直に言うと、きっかけは失恋でした。心壊れそうで、何か熱中できるものを探していたけど結局サッカーしか考えられなかった。小中高とサッカーやってきたけど、大学では色々あって最初は入らなかった。
俺は高校の時からずっと引きずってたものがあって。高3の時、コロナで大会全部なくなった、最高の仲間たちと一緒に戦って、全力で散るはずだった場所が消えた。その悔しさを晴らすためにも、もう一度大学でサッカー頑張ろうと思ってました。
でも正直、同期のみんなとは積極的に交流しなかったんです。途中から入った自分、年齢のズレ、もう完成されてるみんなの関係性。俺は外から眺めて、サッカーさえできればいいやって思ってました。
去年のこの時期、同い年の先輩たちが引退する時、最後の試合で点決めて勝つことができて完璧だった。高校の時の後悔も晴れた。だから、辞めようと思った。
去年の12月、詩竜に相談しました。同じポジション争ってたライバル関係だったから俺がいなくなって嬉しい気持ちもあるんじゃないかって思ってた。 でもあいつは「俺はお前と最後まで部活頑張りたい」って言ってくれた。
しゅうには、一回で終わると思ってた面談を何度もしてもらって。「お前とまだ頑張りたい、楽になろうとすんなよ、両立できんだろ」って。 流星まで「俺が部活と勉強両立できるようにサポートする」って言ってくれた。
でも結局、自分には勉強と部活の両立が難しくて、休部っていう形取らせてもらいました。最後の面談で詩竜が「じゃあ休部にすればいい。お前が勉強もう大丈夫だって思ったタイミングで戻ってきていいから」って言ってくれたから。
今年、復帰しました。でもコンディション最悪で、去年みたいなパフォーマンスはもうできなくなってて。公式戦には一度も出られず、最後の試合も前半で交代って告げられてました。
開始5分で足攣った時は「終わった」って思ったけどその時、聞こえてきた応援の声に励まされて、なんとか前半最後まで頑張れた。急に休部したり戻ってきたり、勝手なことばっかしてたこんな俺を、こんなに応援してくれてるのかって本当に感動した。
その時気づいたんです。俺はただサッカーができればいいって思ってた。だけどみんなから見たら、俺はチームの一員で、サッカー部はもう俺の居場所になってたんだって。
去年は選手としての引退でした。高校の時の後悔が成仏した引退。でも今年は違った。今年は純度100%の北海道大学サッカー部として、最後まで走り切ることができた。それが本当に嬉しいです。
しゅう、詩竜、流星、そしてみんな。勝手なことばっかしてた俺を待ってくれて、応援してくれてありがとう。
ここが俺の居場所でした。
#96 長崎力丸
