今なぜサッカーをしているのか。

大谷一真(4年/DF/北須磨高校)

先週末、横で腕立てをしている後輩がこう言った。
「筋トレしたら、筋肉に使うエネルギーが増えて体力減っちゃうから走らなきゃ」

え、?

盲点。今シーズンの目標に「ムキムキ」を掲げていた大谷にとって驚愕の事実。ここで筋トレを辞めたら負けだと思い、面白いこと言ってくれるじゃん?って感じで腕立てを続けた。走ったら筋トレして良いって事ね。

てな感じでまだまだ発展途上な4年目大谷一真です。

今回は最近のプライベートで起こった出来事を交えて軽い気持ちで書かせていただく。

みんなが自分のサッカー人生に関して核心をつくようなことを書いているので、自分も今なぜサッカーをしているのかを考えてみようと思う。

なぜそんなことを考えるのかというと、自分もあまりわかってないからである。周りほどサッカーを中心に生きているわけでもなく、地元の友達や家族もまだサッカーを続けていることは知らないだろう。母親にこの前の東京遠征の資金調達のために事情を話すと、「ユニホームとかも買わなあかんやろ、お金言ってね」と言われた。何年生かもわかっていないらしい。お母さん、お父さん、大学生になっても太ももに大きな擦り傷作ってます。

今なぜサッカーをしているのか。
とても難しい質問である。勉強がメインの大学生で、サッカーでお金を稼いでるわけでもなく、むしろお金を払って、貴重な大学生活の時間を割いている自分にとって、そこに相応の意味を見出すのはとても難しい。サッカーが好きでも部活に入らない大学生はこの意味を見出せないのがほとんどだろう。自分も休部期間はよく考えていた。

最近アイスランド人の友達ができた。出会ったきっかけは省略するが、彼は山が好きで夏はガイド、冬はレスキュー隊という人生を山にかけた仕事をしている。彼はそのせいか思った事、感じた事を嘘なく言ってくる。この前バイト後に彼とラーメンを食べた。彼は「今からどこか行こうよ?」と言ってきた。しかし朝練が控えている大谷は
「明日6時からサッカーするから帰って寝たい」
と言った。なんとも嘘っぽくノリの悪い断り方だ。
しかし彼は、
「朝の6時にみんなでサッカーしているのかい?バカやっててとても楽しそうだね」
と言った。爆笑した。大体の大学生の友達に朝練のことを話すと「大変だね」とか「忙しいね」とか、下手すら「辞めれば?」と言われる。そう言われると自分がとても可哀想な奴に思えてしまう。しかし、楽しいことと生きる彼からすると、”6時にサッカーをしてしまうほど楽しんでいるんだ” 以外に思うことはないらしい。
朝4時に起きて自転車で1時間走って皆で集まってサッカーしている僕達には、「可哀想」でもなく、「しんどそう」でもなく、「楽しそう」が一番似合っている。やっぱり外国人って面白いよね。

今なぜサッカーをしているのか。
とても簡単な質問で、考えすぎていたらしい。楽しいからである。バイト代を部費に流し、朝4時半に起き、しんどくても走り回る。それを差し置いても楽しいが勝る。それが今サッカーをしている理由ということにしよう。

もうすぐシーズンが始まる。そこらの大学生が言っているスノボのシーズンインとは違う。勝つために厳しい言葉が飛び交う。そして自ずと結果が出て、チーム内でも緊張が走る。もちろん勝つために戦い、勝つ事で喜びを分かち合う。そんな中でもサッカーをしている理由に対して「勝つ」以外に「楽しい」があることを忘れないでおこう。

全く最終学年っぽいブログにはならなかったが、後続の同期がそれっぽいことを書いてくれると信じて終わりにします。

追記
結局うちの筋トレ班隊長と同じようなブログになっちった。ほんとは全員を感動させるめちゃくちゃ良い文章考えていたんだけど、それは引退ブログに書こっかな。VAMOS HOKUDAI.

#54 大谷一真

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