サッカーが好きだと叫びたい

宮蔭賢士(1年/DF/FC川崎栗の木/桐光学園高校)

初めまして。1年目の宮蔭賢士です。
遂に念願の北の大地ライフのスタートを切った僕ですが、もう3ヶ月も経ったのかと思うと気がついたら「おやじ」って呼ばれてそうで怖いです。まあ、そんなの気にしてもしょうがないんじゃねーかって思ってますが。
おそらく、サッカーをしているとふと異臭が漂ってきたり、大学内で世界一危険な植物が確認されたり、また、デザートとはお金をかけるものではないということなどなど、北海道という地に驚かされてばかりだからでしょう。

少々前置きが長くなりましたが、以下、僕の初ブログです。ぜひ読んでください。

「サッカー好きなんだね」

友達や親に言われたことがある。
傍から見てみるとそう感じるのかもしれない。高校の授業中に勉強はそっちのけでサッカーの試合を見てた僕、部活後もサッカーの反省を欠かさなかった僕、大学を選ぶ基準がサッカーだった僕を見れば、確かにそう感じられるのも当たり前のように思える。
だが、実際にサッカーが好きかと聞かれた時、僕は自信を持ってYesとは言えない。どこか腑に落ちない部分がある。

どうしてだろうか

というか「好き」ってそんなに理由がいるものなのか。(そんなの考えても仕方がない気もするが、)
まぁでも、自分の中でサッカーが好きと言えない理由は言語化できる。

サッカーに自信がないから

これで間違い無いと思う。小学校高学年あたりからサッカーを始めた僕は、ついに大学サッカーのフィールドに足を踏み入れた。
当時は新たな技術を習得していくことに対して大きな喜びを感じていたのをよく覚えている。ただただ日が暮れるまでボールを追いかける日々を送れていたことは、今思えば幸せだった。
しかし、いつからだろうか、サッカーをするということに対して何も感じなくなった。いや、サッカーに対してマイナスな感情を抱くことが増えていった。確実にサッカーが上手くなりたいとは思っている自分はいる。しかし、中学、高校とサッカーを続ければ続けるほどサッカーを信じている自分が失われていくような、そんな気がした。

「そんなになってまでサッカーする必要あるの?」

客観的に見たらそう思うかもしれない。確かに僕のサッカー仲間たちも全員が全員サッカーを続けているわけではない。その中には他のスポーツを選択している者もいる。
ただ、自分は誰かに「他のスポーツやってみたら」と言われるとなんかいい気がしない。まるで”サッカーは向いてない”と告げられたのだと自分の中で勝手に解釈しているからだ。
そんなこと言いながらも、いつか他のスポーツの道を歩んでいた自分を想像したことがある。なぜだろうか、そこに映る自分はとても輝いている。明らかにサッカーをしている自分より何倍も何十倍も。無意識に、本能的にサッカーを自分から遠ざけ始めた兆しなのだろうか。

「どうしてサッカーなんかと出会っちゃったんだろう」
そう思うこと自体が今の自分をよく表してると思うと同時になぜか寂しさを覚える。

でも、俺はサッカーと別れる決断をすることは絶対にないと断言できる。どうやらサッカーに対する執着みたいなのが自分にはあるようだ。

話は少し遡るが、冒頭の部分で記した「大学を選ぶ基準がサッカーだった」という点に対して、共感してくれる者はどれくらいいるだろうか。
高3になり志望校を本格的に決める時期に入った時、自分の中には私立か国立かの2択があった。
正直言うと就職力、平均年収、”大学らしい”楽しさをより持ち合わせてるのはおそらく前者だっただろう。しかし、問答無用で後者を選ばせるほど、自分にとってそんなの関係ないと思わせるほど、サッカーに僕の心は奪われていた。

少し前、あるインタビューで、皆さんお馴染みのサッカー日本代表•久保建英の「サッカーで自信がなかったことがない」というめちゃくちゃかっちょいい言葉を耳にした。

やっぱ代表クラスになるとすごいな

でも俺はそんな道とは無縁だった

だけど、たとえ花道を歩めなかったとしてもサッカーは、、、

彼はもう一言付け加えた。
「自信を持ってプレーしないと自分の100%は出せない」と。

「え、じゃあ俺サッカーもう無理じゃね?」

正直一度失った自信ってそう簡単に戻らないし

まぁ、たかが数あるスポーツの中の一つ

それとは縁がなかっただけ

サッカーだけが人生じゃない

きっと世の中には楽しいことなんてたくさんあるさ

でも、どうやら俺はそんな簡単にサッカーを捨てられるほど合理的な人間じゃないみたいだ。

俺のサッカーへの想いは薄れてしまったんじゃないのか?
サッカーと出会わなければよかったとか思ったんじゃないのか?

でも出会ってしまった。
たくさん共に時間を過ごした。
そしていつの間にか俺に不可欠なものになっていた。

心の中にある、端的には言い表せない複雑なサッカーへの想い。

毎日一つずつ成長していくこと。その長く険しく地道な道のりのを歩んでいく中で、俺の中にあるサッカーと向き合いたい。そして、その先で、サッカーを愛する自分と出会いたい。

そんなこんなで大学入学後も他の部活やサークルに目をやることもなく当たり前のようにサッカー部の門を叩いた。

これだけは確信が持てる。

俺は
心からサッカーがしたいですと言いたい。

心から自分の栄光時代はサッカーをしてる時だと言いたい。

そして

心からサッカーが好きだと叫びたい。

4年後の俺は果たしてそのように胸を張って言えるだろうか。いや、必ず言ってやる。

#陰じゃなくて蔭

#61 宮蔭賢士

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
目次