凡人の戦い

北川晴将(4年/MF/守山高校)

なんてブログを書こうか。
本気でサッカーをするのもついに後一年、全力でサッカーを楽しみたい、、

いや違うな。本気で勝負して、試合で活躍して、全国行きたい。これに尽きるなと。

俺は漫画専門の読書家なんで、最近読んだ左ききのエレンという作品になぞらえて、自分の思いを話そうかなと思う。この漫画は、圧倒的な才能を持つ画家の『天才』エレンの孤独と、美大卒で広告代理店に勤め、何者かになれると信じながらも何度も挫折する『凡人』光一の葛藤を描いたストーリーである。

大なり小なり才能とか実績の違いはあれど、世の中のほとんどの人が、一握りの世界に到達できず『凡人』として生きているだろう。特に、何かに打ち込んで勝負の世界、結果が求められる世界にいる人たちは、自分より才能や実力を持つ人との格差に挫折することも多いのではないだろうか。

かくいう自分も光一である。つまり、サッカー界において紛れもなく『凡人』側の人間であるということだ。(たまに良いプレーができた時、俺って上手くね?と思うこともあるけど…)15年くらいサッカーしてきて県選抜にも選ばれたこともないし、全国大会に出場したこともない。自分より断然上手い選手を見て、自分はそっち側ではないんだと痛感してきた。大学に入ってからも、大した結果も残せず理想には程遠い。

それでも、左ききのエレンの中で、こんなセリフがある。

『本気出せ、本気出して本気出して本気出して、それから諦めろ』

自分の夢、理想に挑戦し100%やり切らないと、この先後悔が残る。そして、夢を叶えられなかった事実が残るだけでなく、夢に全力を尽くせなかった自分を肯定できなくなる。だから半年ちょっとでやってくる大学サッカー引退の日、夢を叶えて満足できるように、もし夢を叶えられなくても100%を出し切ったと自分を少しだけ労えるように、今は結果に勝負にこだわって、ラストシーズンを戦い抜きたい。

シーズン前に凡人を代表してみんなへ
去年、ちょっと後悔したことがある。それは、スタメンで出れない試合も多い時、ちょっと良いプレーしてもチームが上手くいってるしメンバー変わる気配ないなとか、自分のプレーも上手くいかへんしあかんなとか思って、自分の中でこだわりを失いかけたこと。こういう気持ち経験してる人、他にもいっぱいいるんちゃうかな。

リアルな話、今年も段々上手い1年生が台頭してきたり、メンバーがある程度固まってきたりする。ほんで、みんなの序列もだいたい分かってきて、自分が出れるカテゴリーで試合出れたらいいやとか、サッカー楽しめたらいっかってなってしまいがちやと思う。

それでも、試合に出れるかとか自分の目の前の戦いから逃げて欲しくない。俺もスタメン、ゴールアシストにこだわるから、みんなも自分の理想と向き合って戦って欲しい。人によって立ち位置も違うから、現実的な目標は人それぞれでいいと思う。まず、アイリーグでスタメンになるとか、トップチームのメンバー入りするとか、自分なりにプライドを持って目標を叶えようと『本気を出せたら』、自分が引退する日、サッカー部に4年間捧げて良かったと思えるんじゃないかな。

追記
それでもギスギスは嫌だから、サッカー楽しむ気持ちは忘れずに。みんなでポジティブな声かけしてシーズン過ごせたらいいな。

#10 北川晴将

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