大沢勇翔(2年/北広島高校)
厳しい寒さも少しずつ収まり、こちら北海道では春はまだ浅い時期ですがやわらかな日差しを感じることができるようになってきました。
皆さんこんにちは。北海道大学サッカー部背番号23番の大沢です。趣味はバイト、特技は逆立ちです。そんな僕はおしゃれには相当疎いらしく、前髪を上げたり、私服で学校に行くとやれ彼女ができただの、女と会いに行くのかだの、やーやー言われてしまうほどです。失礼な奴らですね。
また、先日の学部ガイダンスで、学科長に任命されてしまいました。これからどうしようかと頭を抱える毎日です。かといって、別に何かの長をやるということは嫌いではありません。面倒なことはとっても嫌いですが、新しいことを始め、忙しくなることはむしろ心地いいです。なのでブログは嫌いです。
そんな話は置いといて、今回のブログでは去年1年間の振り返りとラスト1年間の展望を真面目に書きました。ぜひ最後まで読んでみてください。
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春、不安とときめきの中、校門をくぐった。北大の自由で壮大な雰囲気に少々驚いたものの、すぐに溶け込んでいった。そんな中サッカー部の体験に行った。一度は入ろうか迷い揺らいだものの、優しすぎる先輩からの長文の説得LINEに押され、入らざるを得なかった。
いざ、入部を決意しシーズンが始まった。同期のあいつらは、開幕戦からトップチームで出場したり、毎週何かしらある試合で躍動していた。対して自分は、トップチーム・セカンドチームに選ばれなかった約10人であの土の中練習していた。
何がいけないのか、どうして選ばれないのか、ベンチにすら座れないのか、先輩から受け継いだ31番のユニフォームは、クローゼットの中で過去の遺物と化していた。せっかくもらったかっこいい番号なのに申し訳ない。
「俺、なんでこんなとこいるんだろう」と超惨めな気持ちになりながらトンボをかけた土グラウンド。友達の家にわざわざ泊まらせてもらい朝4時に起き往復2時間自転車をこいだのにもかかわらず、コート横でボールを蹴っている時間のほうが多い朝練。たまに呼ばれる練習試合でほんの少し活躍したところでメンバー選考に一切影響されることがないあの感じ。
「キーパーは全員実力差ほぼないからなー。平等に出場時間確保していいのにねー。」
去年1年間聞き続け色濃く頭に残り続けるこの言葉。全く試合に出られてない僕を気遣ってくれたのだろう。変わることの無い3軍以下という現状に内心どこか居心地の悪さを感じていた。次第に、練習がとても億劫なものになり、‘ナイスゲーム‘も試合に出てない自分なんかが何を言っているのだろう、と当時は全く乗り気にはなれなかった。サッカー以外が充実してしまうとあまりサッカーが好きではない僕はこれでもいいや、とKAWAII LAB.を応援する日々に妥協していた。
そんなイケイケなサッカー部生とはほど遠い日々を送り、迎えたIリーグ。第1・2節はもちろんベンチ外。試合に出場したのは結局、北大の決勝トーナメント進出が決まった最終節vs札大。デビュー戦は思い出作りのためのお情け出場というわけだ。理由はどうあれ1シーズン待ち続けたチャンス。舞い降りた女神。前髪を思わず反射で握る。
なんと初出場のペーペーが無失点で終わらせることができた。なまら嬉しかった。その試合の後は2試合だけ出場した。短い期間ではあったが、試合がある日々はこんなにも充実して楽しいものだったことを思い出した。そこからは、自分らしさを出して楽しめたと思う。‘ナイスゲーム‘、五大戦、新歓、学祭、このブログだってその一つだ。
長々と自分のことを語ってきたが、新入生にちょっとだけ伝えたいことは、なにも無理してサッカー部に居続ける必要はないということだ。サッカー部を続けた結果いい思いをしている俺が何を言っているかと思うかもしれないが、これには理由がある。たしかに、今となってはあの時続けてよかったと思っている。でもそれは、続けることが正解だったのではなく続けたことで得られたもの、経験、人脈が自分にとって価値のあるものだったというだけだ。俺と同じ日にサッカー部をやめた奴、留学後に自分のやりたいことを見つけ休部した先輩、最近9月まで休部を宣言したやつもいる。全員楽しそうでうらやましい。自分のやりたいこと、サッカー部、何が得られるのかどちらのほうが自分にとってプラスになるのかバランスをどちらに傾けるべきかちゃんと選んでほしい。
来年で函館に行き今年がラストイヤーとなる僕はもちろんサッカー部に残る。今部活では首脳をはじめとした各部門のキーマンが、北大サッカー部をより面白く、よりよくする気満々だ。ということで、これからはもっと面白いことが待っているだろう。僕もそれに乗っかってピッチ外でも“最新の自分が一番”、と思えるような1年を過ごしたい。
今シーズンは何をしようかなぁ
#23 大沢勇翔